試合で力を出し切れないあなたへ。パフォーマンスを左右する“呼吸”の話

こんにちは!

学生・20代専門スポーツメンタルコーチの佐伯亮哉(さえき りょうや)です。

「呼吸って大事?」「呼吸によってパフォーマンスは変化するの?」などと思ったこと、試合中などに「落ち着け、深呼吸しろ」などと言われた経験ありませんか?

この記事では、呼吸はパフォーマンスにどのような影響があるかや呼吸を整える方法などについてお伝えしていきます。

こんな方におすすめ!

・呼吸について詳しく知りたい
・呼吸を整え、落ち着いてプレーしたい
・試合になると焦って思うようなプレーができない

目次

みなさんは「呼吸」に意識を向けたことがありますか?

おそらく、この記事を開いたとき、あなたは無意識に呼吸をしていたと思います。
でも、今ちょっとだけ呼吸を意識してみてください。

……どうでしょう?
呼吸のペースが変わった気がしませんか?

実は呼吸は、私達の臓器の中で唯一意識的にも無意識的にもコントロールできる臓器の一つ

この「呼吸」をうまく使えるようになると、心も体も整い始めます。

なぜなら、呼吸と心は非常に密接な関係にあると言われているからです。

緊張したとき、呼吸が速く浅くなるのを感じたことはありませんか?

大事な試合の前、焦りや不安が高まると、息苦しさを覚える人も多いはずです。

これは体が「戦うか逃げるか」のモードに切り替わる、自然な生理反応です。

一見すると、「緊張=悪いこと」と思いがちですが、実はそうとも限りません。

適度な緊張は、私たちのパフォーマンスを高めてくれる力でもあります。

ただし「過剰な緊張」は逆効果

適度な緊張は、むしろ集中力や瞬発力を高めてくれます。
問題は、「過剰な緊張」によって呼吸が乱れ、メンタルや体のバランスが崩れてしまうこと。

ここでカギとなるのが、「呼吸」と「自律神経」の関係です。

自律神経には、興奮状態を司る交感神経と、リラックス状態をつかさどる副交感神経があります。

緊張や不安を感じると、交感神経が優位になり、心拍が上がり、呼吸が浅く速くなります。

逆に、呼吸をゆっくり整えることで、副交感神経が刺激され、心が落ち着くことが分かっています。

つまり、呼吸は唯一コントロールできる自律神経のスイッチとも言えるのです。

人は緊張すると、呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると、脳に酸素が足りなくなるので、判断力や思考力の低下に繋がります。

自律神経と呼吸のバランスも崩れるので集中力が落ちてしまう。

逆に言えば、呼吸を整えることで、メンタルを安定させることができるのです。

呼吸の威力

心と体は一緒。心が緊張しすぎると体もカチカチになって思うように動かせなくなってきます。

これは交感神経が優位になりすぎてしまうため。 戦うためには、交感神経が優位にならなければいけませんが、それが行き過ぎてしまうと逆の結果になってしまいます。

これを防ぐには呼吸法を身につけましょう。呼吸法は、副交感神経の働きを高めて、交感神経による過度の興奮を鎮め、自律神経のバランスを取り戻す働きがあります。

意識的にゆっくりとした呼吸を行うことによって、自律神経を安定させるのが呼吸法の目的。

では、実際にどんな呼吸法を行えばよいのでしょうか?

おすすめは、「1対2の呼吸法」です。

1対2の呼吸法(初心者にもおすすめ)

  • 4秒かけて鼻からゆっくり吸う
  • 8秒かけて口からゆっくり吐く
    (慣れないうちは2秒:4秒でもOK)

吐くときは、お腹を軽くへこませて、「臍下丹田(せいかたんでん)」=へその下あたりを意識してみましょう。

この呼吸法を習慣にすることで、副交感神経が優位になり、心と体が落ち着いていきます。

呼吸の力は、アスリートの世界でも注目されています。

ノバク・ジョコビッチ(テニス)

世界トップのテニスプレイヤーであるジョコビッチは、試合中の緊張や逆境に立たされたとき、「深くゆっくりとした呼吸」で心を整えることを徹底しています。

「呼吸を整えれば、試合も整う」

と公言しており、1ポイントごとに呼吸をリセットすることを習慣にしています。

この呼吸の意識が、プレッシャーの中でも安定したパフォーマンスを支えています。

北島康介(競泳)

競泳の金メダリスト北島康介選手は、スタート台に立つ前、深い腹式呼吸を使ってリラックスすることを習慣にしていました。

「緊張しないのではなく、緊張を整える術を身につけた」

と語り、身体と心を同時に整える手段として呼吸を重視していたことが分かります。

彼のような世界トップクラスの選手ですら、呼吸でメンタルを安定させているのです。

  • 呼吸は「無意識」でも「意識的」にコントロールできる特別な生理機能
  • 緊張や不安によって呼吸が浅く速くなると、集中力・判断力が低下する。
  • 呼吸を整えることで、自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが整い、心と体が落ち着く。
  • 呼吸は“自律神経をコントロールできるスイッチ”。
  • 試合前やプレー中に緊張をコントロールするには、呼吸がカギ。
  • トップアスリートも「呼吸」を意識してメンタルを安定させている。

呼吸は、誰でも、どこでも、今すぐに取り組める最強のメンタルコントロール法です。

緊張、不安、イライラ、焦り――
そんな感情を感じたら、まず「ゆっくりと息を吐くこと」から始めてみてください!

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