
こんにちは!
学生・20代専門スポーツメンタルコーチの佐伯亮哉(さえき りょうや)です。
みなさんは、「メンタルは強くないといけない」「メンタルは鍛えるものだ」そんなふうに思っていませんか?
もちろん、これらがすべて間違いというわけではありません。
ですが、そもそもメンタルに「強い」「弱い」はあるのでしょうか?
また、メンタルは本当に鍛えるものなのでしょうか?
私は、メンタルは強さよりも柔軟性が大切だと考えています。
そこで今回は「メンタルは強さより柔軟さが大切な理由」についてお話していきます。

この記事は以下のような人におすすめ!
・メンタルが弱いと言われた
・メンタルの強い、弱いについて知りたい
・調子に波がある
柔よく剛を制す
「柔よく剛を制す」という言葉があります。
これは、柔軟なものが持つしなやかさによって、強いものを制することができる、という意味です。
メンタルというと、一般的には「強い」「動じない」「硬い」ことが理想だと思われがちです。
ですが、本当に大切なのは「硬さ」なのでしょうか。
例えば岩石は非常に硬いですが、強い衝撃を受け続ければ、いずれ砕けてしまいます。
一方で、皮革のようなしなやかな素材は、衝撃を受けても簡単には壊れません。
この違いが示しているのは、ただ硬いことが強さではなく、しなやかに受け止める柔軟性こそが、本当の強さになり得るということです。
まさにこれが、「柔よく剛を制す」の本質なのです。
メンタルにも同じことが言えます。
ただ硬いだけのメンタルは、一見すると強く見えるかもしれません。ですが、大きなプレッシャーや想定外の出来事が続くと、その硬さゆえに折れてしまうことがあります。
一方で、柔軟なメンタルは、状況や感情を受け止めながら力を逃がし、立て直すことができます。
つまり、本当に大切なのは「動じないこと」ではなく、揺れながらも戻ってこられるしなやかさです。
メンタルは「強い」「弱い」で区別できるのか?
そもそもメンタルは「強い」「弱い」で判断できるものなのでしょうか?
一般的には、良いパフォーマンスができた選手を見て「メンタルが強い」と言われることが多いと思います。
ですが、その選手がどんな気持ちで試合に臨んでいたのかは、本人にしか分かりません。
それにもかかわらず、外から見える結果だけでメンタルの強さを決めることは、本当にできるのでしょうか。
実際、メンタルは生まれつき強い・弱いで決まるものではありません。
そしてメンタルの本質も、単純な強弱では語れないものです。
それでもスポーツの世界では今もなお、「あの選手はメンタルが強い」や、「メンタルが弱いから大事な場面でミスしてしまう」などといった言葉が使われがちです。
しかし本質的な違いは、強い人と弱い人がいることではありません。
あるのはメンタルの扱い方を知っているか、知らないか の違いです。
では、一般的に「メンタルが強い」と言われる人は、落ち込むことがないのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。緊張しない選手も、不安を感じないアスリートも存在しません。
違いがあるとすれば、その感情にどう向き合い、どう付き合っているかです。
だからこそ、メンタルを強い・弱いで区別するのではなく、自分の感情とどう向き合うかに目を向けることが大切になってきます。
メンタルは「鍛える」ではなく「育てていく」
メンタルは「鍛えるもの」と考えられることが多いかもしれません。
ですが、本当にメンタルは鍛えるものなのでしょうか?
上手くいかないとき、多くの選手は出来事そのものよりも、その捉え方や思い込み、勘違いによって苦しんでいます。
そして不安な感情が生まれたとき、それを消そうとしたり、感じないように鍛えようとすると、かえって自分を追い込んでしまうことがあります。
そんな時こそスポーツメンタルの視点では、不安をなくそうとするのではなく、感情があることを前提に、その中で最適な行動を選べる状態を目指していきます。
スポーツメンタルとは、試合やプレッシャーの中でも自分の力を発揮するための、考え方と心の使い方の技術です。
感情を抑え込む方法ではなく、感情と共存しながらパフォーマンスを発揮する方法を考えていきます。
緊張しない選手も、不安を感じない選手もいません。
それでも安定したパフォーマンスを出せる選手は、自分の状態を把握し、意識を「今やるべきこと」に戻すことができます。
ミスをしても感情に飲み込まれず次へ切り替える。
結果に意識が飛びそうになっても、プロセスに戻る。
これは「強さ」ではなく、柔軟な心の使い方です。
だからこそ大切なのは、感情を消すために鍛えることではなく、自分の感情と向き合いながら、柔軟に対応できるメンタルを育てていくこと。
メンタルは無理に固めるものではなく、理解し、整え、少しずつ育てていくものなのです。
最後に
私が行っているメンタルコーチングの本質は、「心を鍛えること」ではなく、「心を理解し、使いこなすこと」にあります。
まずは、自分が今どんなことを考え、何を感じているのかを知ること。そこから、その場に合った捉え方を見つけ、感情があることを前提に、その中で最適な行動を選べる状態を育てていきます。
一方で、メンタルトレーニングは、呼吸法やリラクゼーション、イメージトレーニングなどの技術的なアプローチを指します。
メンタルトレーニングが「即効性のある道具」だとすれば、メンタルコーチングは「人そのものを育てる基盤づくり」です。どちらが良い・悪いというものではなく、その人が何を求めているかによって役割が変わります。
その中で私のメンタルコーチングは、本人の内側からの変化を大切にしています。技術だけを身につけても、根本にある思い込みが変わらなければ、本当の意味での変化にはつながりません。
だからこそ、感情を抑え込むのではなく、感情と共存しながらパフォーマンスを発揮できる状態を目指します。
柔軟でしなやかなメンタルを育てていくことを私は大切にしています。








