1マイル4分の壁

実際に陸上選手のロジャー・バニスター氏が、前人未踏の偉業を成し遂げた例があります。

当時、1マイル(約1.6km)を4分以内で走りきるということは達成不可能と言われていました。しかし、ロジャー・バニスター氏は、4分を切ることに成功したのです。

そして、ロジャー・バニスター氏が1マイル4分を切ってから、1年のうちに20人もの選手が 4 分を切り、かつて不可能だとされていた壁を破りました。

このように、4分以内に走ることが可能と分かったことで、達成不可能だという無意識にかけてしまっていた心のブレーキ(思い込み)が緩まり4分を切る選手が立て続けに現れたということになります。

人間は思い込みで、現実を決めているということです。4分は切れないと思い込めば切れない。誰かが切って、「できるかも」と思えば、できてしまう。

日本でも同じようなことがありました。日本人では誰も達成できなかった100m10 秒の壁。しかし、2017年9月9日に桐生祥秀選手がついに9秒98という記録を達成しました。すると、現在までに4人の選手が9秒台を達成するようになりました。